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【サルでもわかる円高・円安】知っておくべき為替の基礎知識をわかりやすく解説

マネー
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円高・円安という言葉を、ニュースや新聞などでよく耳にすると思います。しかし、具体的にどのような意味なのか、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、円高・円安の意味や、為替相場の変動が日本経済に与える影響について解説します。

サルといえばバナナ。

ドルだとわかりにくい部分をバナナに置き換えて解説しています。

円高・円安とは?サルでもわかるように解説

為替レートとは、1つの通貨を他の通貨に換算する際のレートのことです。例えば、1ドル130円という場合、1ドルを買うために130円必要という意味です。

円高とは円の価値が上昇することを指します。一方、円安とは日本の通貨である円の価値が下がることを指します。

円高円安が分かりづらい理由

円高円安が分かりづらい最大の原因は、数量の基準がドルだからです(1ドルが何円にかえられるか?)。

下のチャートで見ると、1ドル100円程度から1ドル150円程度と円安(1ドルを買うのに50円多く必要)になっています。

ただ、よく見るグラフはドルが基準なので数量が大きくなっていることが、「円高?」と思っしまう人もいる要因となっています。

ドル円チャート

円高とは?

円高とは、日本円の価値が上がることを指します。つまり、1ドルを買うために必要な円が少なくなります。

例えば、1ドル100円から1ドル90円になった場合、円高と言えます。一見すると金額が小さくなっていますが、1ドルを買うのに、今までは100円必要だったのが、90円で済むと考えると分かりやすいでしょう。

円高になると、海外からの輸入品が安くなり、輸入業にとってはプラスの影響があります。また、海外旅行が安くなるため、旅行業にもプラスの影響があります。一方で、日本製品が海外で高くなり、輸出が減ることが懸念されます。

ドルをバナナに置き換えて考えてみます。

いままでバナナ1本を100円で買えたのが、80円になった場合、円の価値が上がってバナナの価値が下がったことになります(=円高バナナ安)。

円高バナナ安のイメージ

同じ円の量でも買えるバナナが増える

「🪙=🍌」 →  「🪙=🍌🍌🍌」

ドルもそれと同じで、1ドルを100円で買えていたものが80円になると、円の価値が上がってドルの価値が下がったことになります(=円高ドル安)。

円安とは?

円安とは、日本円の価値が下がることを指します。つまり、1ドルを買うために必要な円の量が増えることになります。

例えば、1ドル100円から1ドル110円になった場合、円安と言えます。金額が大きくなっているので円高と勘違いする人がいますが、1ドルを買うのに多くの円が必要になっている、つまり円の価値が下がったと言うことになります。

円安になると、日本製品が海外で安くなり、輸出が増えることが期待されます。また、海外からの訪日外国人が増えやすくなるため、観光業などにもプラスの影響があります。一方で、海外旅行や海外からの輸入品が高くなるため、デメリットとして感じる人もいます。

ドルをバナナに置き換えて考えてみます。

いままでバナナ1本を100円で買えたのが、120円になった場合、円の価値が下がってバナナの価値があがったことになります(=円安バナナ高)。

円安バナナ高のイメージ

同じ円の量でも買えるバナナが減る

「🪙=🍌🍌🍌」 →  「🪙=🍌」

ドルもそれと同じで、1ドルを100円で買えていたものが120円になると、円の価値が下がってドルの価値が上がったことになります(=円安ドル高)。

数字が大きくなるのに円安?

円安とは円の価値が下がる(ドルの価値が上がる)こと、円高とは円の価値が上がる(ドルの価値が下がる)ことです。

「1ドル120円」から「1ドル130円」になった場合は円高か円安かどちらでしょうか。

一見すると、1ドル130円のほうが数字が大きいので円高と誤解しがちですが、実は円安です。1ドルを買うのにいままで120円だったのが、130円必要になっています。つまり円の価値が下がったということになります。

日頃見るドル円チャートは、ドルを基準として1ドルが何円になるかを表したものです。下図は円を基準にして1円で何ドル買えるかを示したチャートです。

円ドルチャート(Google Financeから引用)

これを見ると、2021年1月の1円=約0.01ドルから、2024年4月の1ドル約0.065円へと円安が進んでいることが、一目で理解できるでしょう。

為替レートの決まり方

為替レートは、市場の需給バランスによって決まります。

その需給に最も影響を及ぼすのが、中央銀行(日本で言うと日本銀行)の金融政策と言われています。

日銀が政策金利をあげるとみんなが円を欲しがるため円高に、政策金利を下げると逆に円安になります。

為替レートは金利の差、市場の需給などにより、日々変動しています。

ドル円チャート

為替相場の変動が日本経済に与える影響

円高・円安は、日本経済にさまざまな影響を及ぼします。

円高になると、以下のような影響が考えられます。

  • 輸出産業は損をしやすくなり、景気が悪化する
  • 海外からの観光客が減る
  • 輸入品の物価が下落する

円安になると、以下のような影響が考えられます。

  • 輸出産業は利益を上げやすくなり、景気が拡大する
  • 海外からの観光客が増える
  • 輸入品の物価が上昇する

上記が円高、円安について一般的にいわれていることになります。

為替取引について

為替取引とは、為替レートの変動を利用して利益を得る金融商品です。大きく外貨預金とFXがあります。

外貨預金とFXは、それぞれの特徴があります。

外貨預金は主に金利で稼ぐ方法です。リスクが低く、安定した運用が可能ですが、利益が少ないケースが多いです。

一方、FXは主に為替変動による収益を狙います。証拠金というものをもとに、その25倍(レバレッジ25倍)までの取引をすることができます。そのため、大きな利益を狙える一方、リスク管理が必要です。

実は、外貨預金を考えている人こそFXがおすすめです。

FXでレバレッジという設定があります。これを1倍にすると外貨預金と同じことを格安の手数料で実現することができます。

ドルの日本円での金額について

ドルの日本円での金額は為替レートによってきまります。

500ドルで具体的にみていきます。為替レートが1ドル80円から150円で動くとした場合、500ドルは5〜7.5万円のように幅があります。下表に為替レートごとの日本円の金額を整理しています。

為替レート500ドルの日本円
1ドル80円4万円
1ドル90円4.5万円
1ドル100円5万円
1ドル110円5.5万円
1ドル120円6万円
1ドル130円6.5万円
1ドル140円7万円
1ドル150円7.5万円
1ドル160円8万円

(参考ページ)