きゅうりは、夏の定番野菜として、サラダや漬物、おひたしなど、さまざまな料理に使われますよね。そんなきゅうりですが、アク抜きをするかどうかで、意見が分かれています。
アク抜きをする派の人からは、「苦味がなくなる」「味が染み込みやすくなる」などのメリットが挙げられます。一方、アク抜きしない派の人からは、「意味がない」「時間がかかって面倒」などのデメリットが挙げられます。
結局、きゅうりのアク抜きは、意味がないのでしょうか?
きゅうりのアク抜きは必ずしも意味がないわけではありません。ヘタを切り落とすだけでも苦味を軽減できますが、アク抜きをすることで、さらに苦味を低減できます。
きゅうりのアク抜きは意味ない?
きゅうりのアクは、主にヘタ部分に含まれている蟻酸(ギ酸)などの成分です。これらの成分は、苦味やえぐみなどの原因となり、アク抜きすることで減らすことができます。
具体的には、アク抜きすることで、以下のメリットが期待できます。
- 苦味がなくなる
- えぐみがなくなる
- 青臭さがなくなる
- 味が染み込みやすくなる
アク抜きしない派の意見
アク抜きしない派の人からは、以下の意見が挙げられます。
- ヘタを取るだけで十分
- アク抜きすると水っぽくなる
- アク抜きする時間がない
ヘタ部分には、アクの成分がほとんど含まれているため、ヘタを取るだけでも、苦味やえぐみが軽減されます。
また、アク抜きには時間がかかるため、面倒だという意見もあります。
きゅうりのアク抜きの原理とは
きゅうりのアク抜きの方法は、大きく分けて2つあります。その原理についてみていきましょう。
ヘタと実をこすり合わせる
ヘタをこする方法は、以下の手順で行います。
- きゅうりをよく洗い、へたを1.5cm程度残して切ります。
- ヘタと実の切り口を、クルクルと回しながら30秒〜2分ほどこすり合わせます。
- アクが出てきたら、水で洗い流します。
きゅうりのアクを抜く原理は、切り口同士をこすり合わせることで発生する白い泡状のアクを取り除くことにあります。30秒程度で白い液体(アク)が出るため、これを流すことで効果的にアクを取ることができます。
板ずり
2つ目はきゅうり塩をつけまな板の上で転がす方法です。
維管束中に溜まっていた液体が、板ずりによって生じた維管束の傷ロから、食塩による浸透圧に基づき外部にしみ出すものと考えれれています。
板ずりは、以下の手順で行います。
- きゅうりをよく洗い、ヘタを切り落とします。
- きゅうりをまな板の上で転がしながら、塩でもみます。
- 水で洗い流します。
「きゅうりのアク抜きは意味ない?」の結論
きゅうりのアク抜きは、苦味やえぐみを軽減する効果がありますが、必ずしも必要なわけではありません。ヘタを取るだけでも、十分な効果を得ることができます。
ただし、サラダや漬物など、味をしっかりと染み込ませたい料理の場合は、アク抜きするとよりおいしく仕上がります。また、苦味やえぐみが気になる場合は、アク抜きすることをおすすめします。
(参考文献)