フレッツ光を解約したいものの、何から始めればよいか迷っていませんか。NTTへの申し込みだけでは終わらず、プロバイダやひかり電話の手続きが別に必要なケースもあります。
先に結論を示すと、損や手続きミスを避けるポイントは次の4つです。
この記事のポイント
- 光コラボへの乗り換えは解約ではなく転用
- ひかり電話の番号移行は回線解約前に申請
- 撤去工事費は無派遣なら0円
- 総費用は四つの項目を合算
フレッツ光を完全にやめる場合は、NTT東日本またはNTT西日本の公式Webページから解約を申し込みます。ただし、その前に乗り換え先の開通日と電話番号の移行可否を確定してください。
フレッツ光の解約で最初に選ぶ手続き
乗り換え先が光コラボなら転用、引っ越し後もフレッツ光を使うなら移転、それ以外は通常解約が基本です。
| 現在の状況 | 選ぶ手続き | 主な申込先 |
|---|---|---|
| 光コラボへ乗り換える | 転用 | NTTと乗り換え先 |
| 引っ越し後もフレッツ光を使う | 移転 | NTT東日本またはNTT西日本 |
| 独自回線やホームルーターへ移る | 通常解約 | NTT東日本またはNTT西日本 |
| インターネットが不要になる | 通常解約 | NTT東日本またはNTT西日本 |
光コラボへ乗り換える場合
ドコモ光、ソフトバンク光、ビッグローブ光などの光コラボへ移る場合は、通常解約ではなく転用を選びます。転用は、フレッツ光の回線設備を利用しながら契約先を光コラボレーション事業者へ変更する手続きです。
まずNTT東日本またはNTT西日本から転用承諾番号を取得し、その番号を乗り換え先へ伝えます。転用承諾番号の有効期間は発行日から15日間です。15日を超えると無効になるため、乗り換え先を決めてから取得すると手戻りを防げます。
NTT東日本の手続きと有効期間はNTT東日本の転用FAQ、NTT西日本は転用承諾番号の受け取り案内で確認できます。
転用承諾番号を取得しただけでは、フレッツ光は切り替わりません。取得後に光コラボレーション事業者へ転用を申し込み、切替日が決まると転用が完了します。
引っ越し後もフレッツ光を使う場合
引っ越し先でもフレッツ光を使うなら、解約ではなく移転を申し込みます。移転は契約の継続であるため、通常の回線解約とは扱いが異なります。分割払い中の工事費がある場合も、契約を継続する限りは通常の支払いが続きます。
ただし、引っ越し先が提供エリア外の場合や、NTT東日本とNTT西日本のエリアをまたぐ場合は、現在の契約をそのまま移せないことがあります。サービスタイプの変更や追加工事が必要になる場合もあるため、移転先住所を基にNTTへ確認します。
独自回線やホームルーターへ乗り換える場合
auひかり、コミュファ光、電力系光回線、ケーブルテレビ回線、ホームルーターなどへ移る場合は、一般にフレッツ光の通常解約が必要です。
新しい通信サービスを先に申し込み、実際の開通日を確定してからフレッツ光の最終利用日を決めます。新回線の工事は設備調査や管理会社の許可によって延期されることがあるため、申込日だけを見て旧回線を止めるとインターネットを使えない期間が生じます。
フレッツ光の解約費用は四つに分けて計算
フレッツ光の解約費用は、次の式で考えると整理できます。
解約費用の合計 = 契約解除料 + 工事費残額 + 撤去工事費 + プロバイダ側の費用
契約解除料が0円でも、工事費残額やプロバイダの費用が残ることがあります。反対に、無派遣工事なら撤去工事費は0円です。
契約解除料
フレッツ光の契約解除料は、契約中の割引サービスと契約時期によって異なります。
2022年7月1日に施行された消費者保護ルールにより、同日以降に締結された一般消費者向け電気通信サービスでは、契約解除料の上限は原則として月額利用料相当額です。詳しい制度は総務省の電気通信消費者情報コーナーで確認できます。
ただし、これは解約時の総請求額を月額料金1カ月分までに制限する制度ではありません。未払いの利用料、工事費残額、適正な撤去工事費などは、契約解除料とは別に請求される場合があります。また、2022年7月より前に締結された契約には、現在と異なる条件が残っている可能性があります。
現行サービスの具体例では、NTT西日本の「光はじめ割ネクスト」は契約条件に応じて最大4,400円、「光はじめ割クロス」は更新期間外の解約で4,180円の解約金が設定されています。契約満了月や免除条件があるため、割引名と満了月を請求書またはマイページで確認してください。
NTT東日本とNTT西日本では、提供中の割引や過去契約の扱いが異なります。以前の「にねん割」などの金額を現在のすべての契約に当てはめることはできません。
初期工事費の残額
開通時や移転時の工事費を分割払いしている途中でフレッツ光を解約すると、未払い分は原則として一括請求されます。
工事費残額は違約金ではなく、すでに実施された工事代金の未払い分です。そのため、更新期間中に解約して契約解除料が0円になっても、工事費残額は消えません。
例えば、契約解除料が0円でも工事費が5,000円残っていれば、少なくとも5,000円は必要です。正確な残額は、請求明細の工事料や分割請求分の項目で確認します。
撤去工事費
撤去工事費の最初の判断ポイントは、派遣工事があるかどうかです。
- 無派遣工事: 0円
- 派遣工事: 建物種別や申込方法に応じた費用が発生
無派遣工事では作業員が訪問せず、利用者がONUやホームゲートウェイを返却します。利用者の希望や建物側の都合で作業員が訪問し、配線などを撤去する場合は有料になることがあります。
2026年7月時点の標準的な撤去工事費は次のとおりです。金額は税込で、追加作業や時間帯などにより加算される場合があります。
| 契約地域と建物 | 公式Webから申込 | 公式Web以外から申込 |
|---|---|---|
| NTT東日本 戸建て | 13,200円 | 14,300円 |
| NTT東日本 集合住宅 | 11,000円 | 12,100円 |
| NTT西日本 戸建て | 20,900円 | 22,000円 |
| NTT西日本 集合住宅 | 14,300円 | 15,400円 |
出典はNTT東日本 各種工事費の新設および改定とNTT西日本 撤去工事費の新設です。
賃貸住宅での撤去工事の要否は、管理会社やオーナーの判断にも左右されます。解約が決まった段階で、光コンセント、屋内配線、引込線を残置できるか照会してください。
プロバイダの解約費用
フレッツ光では、回線をNTT、インターネット接続をプロバイダと契約している場合があります。NTTへ解約を申し込んでも、プロバイダが自動解約されるとは限りません。
プロバイダ側では、次の費用を確認します。
- 契約解除料
- 最低利用期間内の解約費用
- 解約月の月額料金
- レンタルルーターの返却費用
- メールアドレス継続コースの料金
標準的な順番は、新回線の開通または転用の完了まで旧プロバイダを維持し、その後に解約またはメール専用コースへの変更を行う流れです。旧回線の利用中にプロバイダだけ先に解約すると、フレッツ光の回線が残っていてもインターネットへ接続できなくなる場合があります。
電話番号やメールを残すための事前確認
電話番号やメールアドレスは、回線を解約した後では移行できない場合があります。この章では、解約前に必要な確認だけをまとめます。
ひかり電話の番号
現在の固定電話番号を別の電話サービスで使いたい場合は、フレッツ光を解約する前に乗り換え先へ番号ポータビリティを申し込みます。先にひかり電話を解約すると、番号を引き継げない可能性があります。
2025年1月14日に固定電話の双方向番号ポータビリティが始まり、電話番号を維持して事業者間を移行できる範囲が拡大しました。NTT東日本の双方向番号ポータビリティ案内とNTT西日本の案内で開始が公表されています。
このため「ひかり電話で新しく取得した番号は引き継げない」と一律にはいえません。一方で、番号の種類、利用地域、移転の有無、乗り換え先事業者の対応状況によっては引き継げないケースもあります。
確認先は現在のNTT窓口だけでなく、番号を受け入れる乗り換え先です。乗り換え先へ次の3点を伝えると判断が早くなります。
- 現在利用中の電話番号
- 電話番号を取得したサービス
- 住所変更を伴うかどうか
プロバイダメールと付加サービス
プロバイダから発行されたメールアドレスは、プロバイダ契約の解約と同時に使えなくなることがあります。メールだけを残す低料金コースを提供している事業者もありますが、対応はプロバイダごとに異なります。
解約前に、銀行、クレジットカード、通販サイト、SNS、仕事、学校などの登録先を確認します。メールを残せない場合は、先に別のメールアドレスへ変更してください。
固定IP、セキュリティソフト、オンラインストレージ、ホームページサービスもプロバイダ契約に含まれることがあります。保存データがあるサービスは、解約日より前に移行またはバックアップします。
フレッツ光を解約する具体的な手順
通常解約を選ぶ場合は、次の5段階で進めます。
契約情報を準備
請求書、開通の案内、マイページを用意し、次の情報を確認します。
- 契約者名
- お客さまID
- 利用場所住所
- 連絡先
- 最終利用希望日
- 引っ越し先住所
- プロバイダ名
- 割引サービス名
- 工事費残額
最初にサービス名も確認してください。ドコモ光やソフトバンク光などの光コラボを利用中なら、解約先はNTTではなく契約中の光コラボレーション事業者です。
新回線の開通日を確定
他社回線へ乗り換える場合は、新回線の工事日と利用開始日を確定してからフレッツ光の最終利用日を設定します。ホームルーターへ移る場合も、端末が届いて通信できることを確認した後に旧回線を止めると不通期間を避けられます。
NTT東日本とNTT西日本は、すべての解約について一律の完了日数を公表していません。派遣工事の有無、建物、地域、申込時期で日程が変わるため、「10日前なら間に合う」とは断定できません。
退去や乗り換えの日付が決まった時点でWeb申請を行い、NTTから示された工事日または最終利用日を基準に調整します。派遣工事が必要な場合は、工事枠を確保する時間も必要です。
NTT東日本またはNTT西日本へ申請
解約はWebから申し込めます。
Webフォームの入力後、NTTが契約内容と手続き条件を確認します。NTT東日本は、フォーム入力完了時点では手続きが終了していないと案内しています。NTTから届く電話またはメールを確認し、最終利用日や工事日が意図どおりか確認してください。
電話で相談する場合の窓口は次のとおりです。
| 地域 | 電話番号 | 受付時間 |
|---|---|---|
| NTT東日本 | 0120-116116 | 9時〜17時 土日と年末年始を除く |
| NTT西日本 | 0120-116-116 | 9時〜17時 土日と年末年始を除く |
電話番号と受付時間はNTT東日本のお問い合わせ一覧とNTT西日本のお問い合わせ一覧で確認できます。窓口や受付条件は変更される可能性があるため、Web手続きページを起点にする方法が確実です。
撤去工事または機器返却
派遣工事が必要な場合は、NTTと調整した日時に作業員が訪問します。立ち会いの要否や撤去範囲は、確認連絡の際に確定します。
無派遣工事では、返却キットを使ってレンタル機器を返送します。主な返却候補は次のとおりです。
- ONU
- ホームゲートウェイ
- VDSL宅内装置
- 無線LANカード
- 電源アダプター
返却対象は契約ごとに異なるため、返却キットの案内に記載された機器名と本体のラベルを照合します。市販ルーターや自分で購入したLANケーブルは返却対象ではありません。
NTT東日本ではレンタル機器返却案内から返却キットの再送付などを申し込めます。発送後は送り状の控えや追跡番号を保管します。
最終請求を確認
解約後も請求の締め日によっては翌月以降に最終請求が届きます。明細では次の項目を確認します。
- 解約日までの回線利用料
- ひかり電話の利用料と通話料
- 契約解除料
- 初期工事費の残額
- 撤去工事費
- プロバイダの最終月料金
想定外の請求がある場合は、まず請求元を確認します。NTTの請求とプロバイダの請求は別であり、問い合わせ先も異なります。
フレッツ光の解約でよくある質問
解約完了まで何日かかる?
一律の日数は公表されていません。無派遣工事で機器返却だけの場合と、作業員の訪問が必要な場合では日程が異なります。
NTT東日本では、無派遣の場合、最終利用希望日の前後2〜3日を目安に返却キットが届くと案内されています。退去を伴う場合は、返却キットの送付先と受取可能日も確認してください。
プロバイダだけ解約できる?
プロバイダだけを解約することはできますが、代わりのプロバイダを契約しなければインターネットへ接続できなくなる場合があります。フレッツ光の回線契約は自動では終了しないため、回線料金も続きます。
プロバイダを変更したいだけなら、フレッツ光の解約ではなく、新旧プロバイダの切り替えとして手続きを進めます。
レンタル機器を返却しないとどうなる?
未返却のままにすると、NTTから返却の案内や費用の請求を受ける可能性があります。返却キットを紛失した場合は、NTT東日本またはNTT西日本へ再送付を依頼してください。